So-net無料ブログ作成

新聞各紙の「脱原発」度の検証

政府は、大飯原発3,4号機の再稼動を決定した。新聞各紙は一斉に社説を掲載し、この問題に対する見解を発表している。その基本姿勢について検証してみたい。
8ffadbdc-s.jpg
時間軸の差はあるが概ね「道新」「朝日」「毎日」「東京」は「脱原発」路線といっていい。これに対して「読売」「日経」は明らかに「原発推進」である。

「道新」、「安全神話を繰り返すな」(17日、社説)
「朝日」、「原発依存社会に戻すのか」(17日、上田科学医療部長の論説)
「毎日」、「脱原発の流れを止めるな」(17日、社説)
「東京」は「大飯原発が再稼動へ 私たちの望む未来は」(17日、社説)と題して「原発に頼らない社会を目指そう」と書いている。

これに対して「読売」。「着実な発電開始に万全を期せ」(17日、社説)として「電力危機を回避するため決断したことを高く評価する」としている。「日経」も「透明で信頼される再稼動基準に見直せ」(18日、社説)として「首相の決断をひとまず評価したい」と論じている。

「読売」「日経」は安全性に不安を示しつつも再稼動を歓迎する理由は、共通して経済的な問題である。原発が停止して、電力不足に陥り、火力の燃料代が年3兆円余計にかかることや電気料金の値上げ、景気の悪化、産業空洞化を加速させることなどを列挙する。

しかし、読んでいて不思議に思うことは、これらの原発推進の大新聞は福島の事故のことについて一行も言及していないことである。脱原発の他紙がこぞって「福島の教訓」を押し出していることといかにも対照的である。そして、当面するコスト・経済問題に字数を割いているが、使用済み核燃料の処理をどうしていくかという原発の核心的な課題には全く口を閉ざしている。
22b39219-s.jpg
新聞は、3.11を契機に変わった。先日、「朝日新聞・HTBのフォーラム」の席上で、朝日新聞のエネルギー担当の竹内敬二編集委員は、朝日新聞はこれまでどちらかというと原発推進の立場だったが、福島の事故後の昨年7月に「提言・原発ゼロ社会」という5本の社説を皮切りに新主張に転換したいきさつを紹介していた。

同氏によれば、この過程では論説委員クラスを中心に社内で随分議論を交わしたという。そして、この「新主張」は、未来永劫不変の「主張」ではないことも朝日新聞社として確認しているという。

政治の世界ではなぜ、政策の大転換が進まないのか。どこでどのように議論されているのか、全く不透明である。今夏策定のエネルギー基本計画に「原発依存ゼロ」が盛り込まれるかどうか。秋には、泊の1,2号機の再稼動もなし崩し的に進むのではないか、など課題は山積する。

北海道では、冬の電力不足を前面に北電、道経連そして知事は老獪に立ち回ってくるに違いない。福島の事故を忘れず、節電・省エネに努め、なし崩し的再稼動反対、脱原発社会実現に向けて行動を継続しよう。



共通テーマ:音楽
メッセージを送る

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。

×

この広告は1年以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。