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同一労働同一賃金の真実 [政治・社会]

安倍が同一労働同一賃金をいいだした。これは同じ仕事をすれば同じ賃金を支払うというもの。普通に考えると非正規の賃金を正規並に引き上げることのように受け取れが、真実はどうも全く逆のことを考えているようだ。今朝、NHKの解説委員が説明していた。

今、多くの企業は総人件費抑制で正規労働を契約社員、派遣社員という非正規労働に置き換えてきた。その結果、同じ仕事をしているのに大きな賃金格差が生じてしまった。だから、今度は正規の年功的賃金を見直して非正規の賃金水準に引き下げることで同一賃金にしようとしている。

年功的賃金も問題はあろう。しかし、子供が成長する50歳代にかけてどうしてもお金はかかる。今の非正規労働では普通に働き、家庭を持ち、家を建て、マイカーに乗る当たり前の人間らしい生き方が難しくなっている。こんなことが進行していけば日本は一億総活躍どこか一億総貧困化社会となるだけだろう。

争点はやはり「脱原発」だった=都知事選 [政治・社会]

都知事選の最大の争点は脱原発だ、いや他にもある、ということがメディアでも候補者の間でも議論が続いていた。終わってみて、やはり重要な争点は脱原発だったことを納得させる動きがある。

とたんに安倍政権は再稼働を前提とし原発を「ベース電源」とする新しいエネルギー計画決定に動き出した。本当は昨年決める予定だった。都知事選で問題視され選挙に不利に作用することを避けるため先送りしてきた。もひとつは読売の社説が「東京都知事選、無責任『原発ゼロ』信任されず」と書いているように、終わってから原発問題が争点だったことを自ら認めていることだ。

NHKをはじめTV・新聞各社は明らかに選挙報道を「自粛」していた。さらに昨年から今年にかけて安倍首相自らメディア各社の幹部と会食を重ねていたことが「首相動静」欄で明らかになったが、いかに「脱原発」争点化の回避に腐心していたが分かる。

どう考えても都知事選の最大のニュースは元総理の2人が揃って「原発ゼロ」を熱く訴え続けたことだろう。二人は確かに高齢だしもう過去の人かもしれない。でも、小泉氏は安倍首相の「師匠」だし、細川氏は20年前に自民党の一党支配体制に終止符を打った政治家だ。この影響を最も恐れたのは安倍自民党であり原子力村だった。「都知事に脱原発知事が就くようなことにでもなったら原発推進は立ち行かなくなる」だから必死でメディア対策を講じたことが容易に推測される。

私はニュースで報道されないのでネット上のツイキャスで二人の街頭演説に聴き入った。二人は揃って過去原発の安全神話を信じてきたことを謝罪し、演説の大半に原発再稼働と自然再生エネルギーの重要性に費やした。街頭演説に集まる聴衆は他候補を圧倒していた。このツーショットがニュースで報道されれば選挙情勢は大きく変わっていただろう。

もうひとつ、脱原発候補が分裂選挙を余儀なくされたことも敗因としなければならない。脱原発を主張した細川氏と宇都宮氏の合計得票は原発推進の枡添氏に僅かに及ばないが、もし一本化していれば脱原発が争点化し相乗効果をつくりだし、おそらく勝っていたにちがいない。

山口、京都、石川などで知事選挙が続き来春は北海道知事選挙だ。安倍首相やメディアを悪くいっても何もはじまらない。自分たちの力のなさを教訓としたい。


五円玉に込められた反戦・平和と復興 [政治・社会]

「ご縁」にかけて自分の誕生年の硬貨を密かに持ち歩いている人も多いと思う。先日、元小学校教員の方からその五円硬貨に纏わる薀蓄(うんちく)を聴く機会があった。
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まず、写真をご覧いただきたい。これは昭和24年のもので描かれている図案が戦後日本の復興と反戦平和の願いを表しているというのだ。デザインしたのは当時大阪造幣局勤務の小柴利孝さんだそうだ。

まず、稲穂は農業、下半分の横線は海で水産業、真ん中の穴の周りのギザギザは歯車で工業だという。戦争でなにもかも失い空襲で焼け野原となった郷土をなんとか復興させようという思いを込めた。

なぜ、穴が開いたかというと、その前年に穴のあいていない5円玉が初めて発行されたが、硬貨の原材料である黄銅は実は兵器の再利用だったので次第に不足しその節約のためだったらしい。
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次に、裏側に「日本國」と製造年が刻んであり、そこに小さな「新芽」のような図案が描かれている。これはなかなか想像しにくいが、新しい日本、民主主義を伸ばしていく意味が込められているという。戦争放棄、二度と戦争はしない、つまりは反戦・平和ということになる。

因みに、昭和34年まで発行された五円玉は「五円」が楷書(今はゴシック)で「日本国」が「日本國」となっているなど珍しく、マニアの間では高いものは1000円前後の高値で取引されているという。ただ、昭和29~31年は発行されていない。

さて、この昭和34年は穴あき硬貨発行からちょうど10年後で東京オリンピックが開かれた年だ。敗戦から復興を成し遂げた日本の姿を世界に示すことができたが、さて、2020年7年後の東京オリンピックまでに震災復興、とりわけ原発事故はどこまで「収束」できるだろうか。ようやくはじまった燃料棒の取り出しに10年、廃炉に30~40年かかる。


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遠のく帰村=飯舘村の放射線量 [政治・社会]

8月下旬、南相馬市街地から県道12号線を福島に向かう。深い森の中を曲がりくねったやや登り道を30分ほど走ると飯舘村のほぼ中心地点に着く。車の往来はあるものの、周りの田畑は雑草が伸び放題、ここから左折、役場に向かう。

役場本庁舎は現在も当番制で数人が午前10時から午後4時まで常駐するだけである。あたりはひっそりしている。隣接する福島市の飯野支所の中に「飯舘村役場飯野出張所」として間借りし住民対応をしている。

2年半ぶりに見た飯舘村役場前の放射線量計は0.62μSv/hを指していた。2011年11月に来た時は2.59μSv/hだったので、相当程度線量は低下していることになる。

村は当初2年間で除染を進め、健康で安心して暮らすことができるよう年間線量を1mSv/h以下に下げる「帰村計画」を決定していた。この日も除染は街のあちらこちらでゼネコンJVが精力的に作業を進めていた。

しかし、飯舘村は依然として「居住制限区域」に指定され、約6000人の村民は震災から2年半を経た今も自宅での生活ができない状態にある。

村が目指す「1mSv/h以下」は時間あたりに換算すると0.19μSv/h以下という計算になる。算式は次のとおりである。

1mSv/h÷365日÷14.4時間(屋外分を考慮・・・文科省の基準)×1000

しかし、これでも福島第1原発事故前の線量に比べると一桁値が高い。

飯舘村役場前の記録は見当たらないが、福島市内の事故前の線量は0.04μSv/h、隣の南相馬市でも0.05μSv/h(いずれも2011年7月3日付朝日新聞)という線量であり、こうしたいわば平常値には程遠い現実が立ちはだかっている。

どのくらいたてば平常値までさがるのか。降り注いだセシウム137は半減期が30年である。このままだと単純に計算すると30年たっても、まだ0.3μSv/h程度にしか低下しない。

当然除染が進めばかなり短縮される。それでも村が目指す年1ミリシーベルトさえまだまだ年月を要するのである。

まさに事故は収束していない。

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アベノミクスの落とし穴 [政治・社会]

政府と日銀が2%に物価目標を確認して無期限の金融緩和に動き出した。だが、これにはいくつかの落とし穴があるといわなければならない。


まず、金融緩和政策は日銀→銀行→企業→賃金・雇用というお金の流れを描いているが、銀行にはすでに過剰資金が滞留している。その原因は企業からの資金需要が低迷しているためで、ダブついた資金はかつてのように株や不動産へと運用されマネーゲームが再来しかねないという(山口立教大教授、1月14日、NHKラジオ)

仮に、企業まで順当にお金が出回ったとしても果たして雇用や賃金の改善に連動していくかというとこれまたその可能性は極めて低い。なぜかというと、過去もそうだったが、企業は業績が上向いても将来不安から内部留保に回り賃金・雇用を改善しないからである。今年の春闘をみてもアベノミクスと経団連の姿勢は逆方向を向いている。


そもそも、現下のデフレは内需の低下に起因するものである。物が売れない→価格引き下げ→賃金引下げ→物が売れない→価格引き下げという悪循環から抜け出せない。個々の企業は生き残りをかけてリストラ・賃下げに精を出す。どこも同じようなことをするので結局消費は伸びず、需要が停滞する。合成の誤謬である。ここを解決しなければいくら日銀がお金を流しても効果は期待できないだろう。


賃金は1997年を100とすると15%も減ってしまった。そればかりか年収200万円以下の働く貧困層は1000万人に迫る。なお増え続けている。雇用不安定な非正規労働者は全雇用者数の35%を超えている。それでも何とか生活しているのはデフレ=物価の下落だからである。


デフレ脱却に内需の6割を占める個人消費の拡大が大前提である。そのためには、現役世代、特に若者には正規雇用の場をつくり、普通に暮らしていける最低限の所得を確保しなくてはならない。普通に食べて、たまには外食できる。そして普通に家庭を持ち、子供を産み育てる。いずれは、車も買って、マイホームにも手が届く。この普通の人生設計が若い現役世代に難しくなっている。いつ解雇になるかわからないよううな雇用環境では将来生活に安心感が生まれない。


雇用の安定と賃金の改善はまず第一義的には企業経営者の発想の転換が必要だろう。とにかくリストラすることしか頭にない経営者こそデフレ要因といわなければならない。大企業の内部留保の総額は260兆円との試算もある。仮にこの1%分2.6兆円を原資にすると、賃上げでは月1万円として約2100万人可能だ。雇用ででは年収300万として約90万人増やせる計算だ。


雇用と賃金の改善がなければ、物価を上げれば経済が良くなるというシナリオは成り立たない。景気が良くなる、経済がよくなるということはつまるところ庶民の懐具合なのだ。


「デフレの正体」(岩波新書)の著者・藻谷浩介氏は「生産年齢人口減少に伴う内需の縮小」をデフレから脱却できない構造的問題であると指摘しているが、そのように問題を設定するとこれから先、成長というようなことがどれだけ可能なのであろうか。アベノミクスへの期待が失望に変わるのはそう長くはかからないかもしれない。

AKB48丸刈り事件=労働の商品化 [政治・社会]

誰もが「どうしてそこまで・・・」と思ったに違いない。AKB丸刈り謝罪事件である。ちょうど今日で1週間が経つ。AKB48などには全く興味のない私だがYOUTUBEに流れた映像をたまたま見てしまった。涙ながらに繰り返し自分を責める様子が延々と流れる。とても3分49秒も見ていられなかった。マウスのポインタは途中で別なサイトへ移っていた。いったどうしたことか、どう考えればよいのか。朝日新聞を中心にこの問題に関するコメントや論評を追ってみた。


まず、2月2日の第3社会面「ニュースQ3」には業界関係者や識者の次のようなコメントが載った。


「恋愛禁止って何意味があるんですか」
「あえてファンタジーとして恋愛禁止を提示しているのだろう」
「見せしめの体罰のようだ」
「映像を見て、心寒さを感じた」
「AKB側が公表しない判断もあったのではないか」
「ショッキングな映像を出すマーケティング上の効果を考えた可能性がなかったか」


次は2月6日朝刊の文化面、「過剰ともいえる謝罪はAKB48だけの問題か」として社会問題化している体罰や女子柔道選手へのパワハラと共通点があるというメディアの主張を紹介している。


「事務所が本人の意思とはいえ丸刈りを見せることを認めた。これは体罰と根底で似ている」(フジテレビ)
「エンターテイメントの域を超えている。社会的制裁を受けるものではないのに世間を勘違いさせる」(TBSテレビ)
「日本の体育会系文化に深く根差した問題ではないか」

「AKBは高校野球なんだ」との秋元康の言葉があるが、「理不尽があっても頑張る姿や必死な心を伝える。それが過剰な同調や体罰など理不尽の黙認を助長している」(ポップカルチャーライター)

さらに、この記事のなかでは若年層労働問題総合誌の編集長のコメントとして「ブラック企業」との共通点を指摘するくだりがある。

「命令や罰則に適正なルールがなく、成果が出ないという理由で理不尽な仕打ちを繰り返す『ブラック企業』でよく見られる光景だ。肯定的な若者が目立つのは、こうした光景が身近にあるからかもしれない」


この「ブラック企業」論との関連は問題の核心のような気がしたのでさらに検索をすすめると、朝日デジタルのWEBRONZA(有料記事)に行き着いた。


論者は元朝日新聞記者で和光大学教授の竹信三恵子氏だ。氏は「ブラック企業」の問題点を「社員に過剰な労働を強いたり無理なノルマを課したりして、うつなどの深刻な健康障害や過労死を引き起こす」点にあるとしたうえで、丸刈り事件との共通点を次の3点あげている。


①働き手が、仕事のためとして、自傷行為にまで及んでいる=「社員への罰として社長が社員の髪を切ったり、ノルマを達成できないなら死んでわびろとどなったりするなど、仕事の失敗を社員が体の損傷であがなうことを当然視する」
②「組織が命令したわけでなはなく、当人が勝手に決めたこと」として、組織の責任が不問に付されている=「人件費節減の中、一人が休むと周囲の仕事が過重になってみなが連鎖的に倒れる「デスマーチ(死の行進)」が頻発」
③20歳にもなった女性に「恋愛禁止」を言い渡す子ども扱いや、そうした個人の私生活への強い介入の中身の妥当性は問われることないまま、「事前に約束したはず」として、絶対服従を求めていく組織のあり方=「寝袋を職場に持参させ、仕事が終わるまで返さないといった私生活への極端な介入・管理がしばしば起きている」


実は、前述の2月2日付けの記事の中で広報コンサルタントが「事務所にとってアイドルは商品、ブランドコントロールは何よりも大事」と述べているが、竹信教授もこの点をとりあげ「体を傷つけずに働ける職場環境を目指す安全衛生の思想や『労働は商品ではない』という国際労働機関(ILO)の人権の基本はかけらも見えない」と厳しく批判する。


さらに、「ブラック企業は、一部の特異な業界の現象ではない。働き手の暮らしより会社を優先し、「自発的な貢献」を強要する日本企業の労務管理の特質が、市場環境の過酷化や経営者・管理者の力不足の下で極端な形をとって噴き出したものだ。今回の丸刈り謝罪事件は、こうしたブラック企業文化が、エンターテイメント業界という職場で、いびつな花を咲かせたといえそうだ」と結論付ける。


商品化されているのはタレントや芸能人だけではない。すべての働く人々がより人間らしさを実感できるような労働環境の整備がいま必要なのだ。人間は商品ではないのだから。



自民党の退潮傾向 [政治・社会]

衆議院選挙は、自民党が圧勝、政権に復帰、民主党は大惨敗を喫した。道内は民主が選挙区で全員が敗退、結党以来の大敗北となった。新聞報道は「失望の『台風』王国崩す」(道新)「選択ではなく拒否だ」(朝日)など強烈な見出しが紙面に踊る。政権交代に対する有権者の期待を裏切った民主への激しい怒りの表れであるとしている。まさに、民主党の自滅選挙といわなくてはならない。


しかし、自民党はどうかというと、確かに議席は大きく伸ばしたが、決してこれまでの支持を回復したとは言えない。むしろ退潮傾向に歯止めがかからなかったのである。この傾向は民主党が全滅した道内でも同様である。過去3回の自民党の得票数を拾った。


自民党の得票数の推移(単位万)
2005→2009→今回の順

全国・選挙区
3235→2730→2564
全国・比例
2589→1881→1662

道内・選挙区
143→121→105
道内・比例
94→81→69


2005年は小泉政権時代、自民党が大勝した所謂郵政選挙である。2009年は民主党が政権交代を果たした選挙であり、自民党は敗北、得票数を減らした。ところが、今回は「大勝」したにもかかわらず自民党の得票数は選挙区も比例区も、そして全国も道内も減少しているのだ。戦後最低の投票率、「第3極」への票の分散など今回特有の要因が重なったことも加味しなければならないが、前回選挙で失った自民票を取り戻すに至らなかった。


自民党は与党となったが、相も変らぬばらまき公共事業と経済至上主義路線に凝り固まっている。そして、一層タカ派的な右翼体質をむき出しにしている。
一方、民主党が掲げてきた「コンクリートから人へ」「いのちの政治」「地域主権」などは「格差と貧困」をつくりだしてきた新自由主義的な政治路線を軌道修正し、安心・安全の未来社会をつくろうとするものであり、この理念と政策方向は決して間違ってはいない。今はその内実を豊富化し、こ3年の政権運営や党運営の稚拙さを猛省しなければならない。ゼロからスタートする覚悟と総括議論が必要であろう。


いずれにしても改憲勢力が衆議院の3分の2を超えた。来夏の参院選は極めて重要な戦いとなる。
そして4年以内には必ず訪れる次のチャンスにしっかり備えなけれなならない。




いじめの深層 想像力の欠如 [政治・社会]

今日の朝日新聞1面「いじめられている君へ」の最終回はタレントの春名風花さん(11歳、小学6六年生)だった。このシリーズ、著名人や学者などが登場しているが今回は「いじめの本質を鋭く突いている」などの反響が過去最多だったという。

何箇所か引用させていただく。春名さんは女子だが、第1人称は「ぼく」となっている。

「いじめがばれた時、いじめっ子が口をそろえて『じぶんはいじめてない』って言うのは、大人が言う保身(ほしん)のためだけじゃなく、その子の正直な気持ちじゃないかなと思います」

「ぼくがいくら泣こうが、本当に自殺しようが、その人たちが何も感じないことを知っている。いじめられた子が苦しんで、泣いて、死んでも、いじめた子は変わらず明日も笑ってご飯を食べる。いじめは、いじめた人には『どうでもいいこと』なんです」

「いじめを止めるのは、残念ながらいじめられた子の死ではありません。その子が死んでも、また他の子でいじめは続く。いじめは、いじめる子に想像力(そうぞうりょく)を持ってもらうことでしか止まらない」

ここまでが引用。

子どもだけではない。大人社会のパワハラなどにも共通するのだが、自分の言動が他人にどういう思いを抱かせることになるのか、その想像力の欠如こそ問題の深層なのだと考えさせられる。

だとすれば、こうした人間の想像力というものはどのように醸成されていくものなのか。この問いに容易に解答が見つからない。

これじゃ「消費増税と公共事業の一体改革」 [政治・社会]

今朝の朝日新聞朝刊の記事を読んで、やはりそうかとうなづいてしまった。「増税当て込み公共事業」「民自公、防災掲げ構想」「借金やめずに財源に」という見出しで、参院で審議がはじまる消費増税法案の問題点を解説している。

政府案で増税分は、次のよに使われ「社会保障目的税」とされているが、とんでもないからくりが潜んでいることになる。

増税分10%、13.5兆円→1%分2.7兆円=子育て支援など新たな社会保障の財源
               →4%分10.8兆円=社会保障費の現状維持の財源、つまり財政再建

年間20兆円を超える社会保障費は多くが借金でまかなっているので、政府は、この内4%10.8兆円を社会保障費に充てる方針だ。したがって、この分の借金は今後しなくて済むので、財政の健全化が進むはずである。しかし、問題は、これを公共事業に転用すれば、新たな借金をせずに財源が生み出せることに目をつけているのだ。

民主党は、「コンクリートから人へ」を事実上転換し、整備新幹線、東京外環、八ツ場ダムなど大型公共事業を復活。自民党は「国土強靱化基本法案」で今後10年で200兆円の投資。公明党は「防災・減災ニューディール推進法案」で10年間100兆円の投資を目論んでいる。


こんな莫大な財源がどこにあるのか。つまりは増税分4%、約10.8兆円がまわり回って与野党3党が画策する公共事業の財源に変わってしまうというからくりである。3党協議で法案の付則にも「景気条項」が追加され、「成長戦略、防災、減災への資金の配分」が書き込まれている。

つまりは「税と社会保障の一体改革」は「消費増税と公共事業の一体改革」に変質してしまう。暮らしの負担を増やして「財政再建」と「社会保障の充実」を進めようという目的は喪失する。旧い自民党政治への逆流に他ならない。


鳩山政権の「東京目線」は是正せよ [政治・社会]

「政権交代100日」山口北大教授・若宮朝日新聞コラムニストの対論

鳩山政権は24日でちょうど100日を迎えた。この政権をどう評価するか、山口北大教授と若宮朝日新聞コラムニストの対論が23日札幌市内であり拝聴した。このなかで、山口教授は総論で鳩山政権を評価しつつも具体論では、例えば事業仕分けは「東京目線」であり「地域主権と矛盾する」などと批評、「鳩山首相はもっとメッセージを発信して欲しい」と注文をつけた。この企画は北大・朝日・HTBの合同企画で「シリーズ政権交代」の1回目。24日の朝日新聞朝刊にも報道記事が載っている。

あの事業仕分けの報道に違和感を覚えていただけに山口教授の「東京目線」論は頷けた。特に仕分け人は竹中平蔵氏の愛弟子の財務次官が人選していたというあるブログの情報もあり、多分に新自由主義的な臭いがぷんぷんしていたので、意を強くした感じではある。二人の特徴的な発言要旨は次のとおり。


●政権100日「政治に理念・思想がない」
山口=政権100日の評価は、まず、政治の可能性に気づいたことで、政権は変わるものだということがわかった(Ex、八ツ場ダム、生保の母子加算・・・)それから、政策決定が開放されたことである。これまでは会員制クラブのようなもので政官業の関係者以外は中に入れなかった。
しかし、具体論では欠陥が露呈している。政治に理念とか思想がない。ガソリン税の暫定税率廃止とCO2排出問題のように随所に整合性が問われる問題がある。

●政治主導「官僚の良さを生かしつつ政治判断するのがよい」
山口=まず、「官僚支配」とは何かを定義する必要があると思う。もともと政策決定は政治が決める仕組のはずで官僚はこれに従うしかない。しかし、これまでは与党=多数党が結束できないことが原因だった。
若宮=官僚支配だけだったら、これだけの財政赤字が生まれたか。政治家の利益誘導もあったのだ。官僚から政治家が権限を全部奪うのはむしろ危険。官僚の良さを生かしつつ政治判断でやるのがよい。政官のもたれ合いこそが問題。民主党政権続くと「新たな癒着」だって生まれかねない。

●マニフェスト「至上主義はいかがか」
山口=マニフェストにはこだわるべきでない。柔軟でいい。暫定税率なくなったら自治体財政大変なわけで、変えるときは説明が必要である。
若宮=私も懐疑的。マニフェストを民主党は「契約」と言うが、投票した人は約束したことはないわけで、至上主義はいかがか。国会がいらなくなる。いままでの公約がいい加減だっただけ。

●公共事業見直し「地域のことは地域が決めるようにすればいい」
山口=事業仕分けなどの議論は総じて「東京目線」だ。小泉政権の片棒担いだ人間が仕分け人をやっている。単純で一方的。「農道イコール無駄」という先入観で議論。地方は農道を前提で地域の施策を展開しているのでストップすると混乱する。
地域のことは地域が決めるというのが民主党「地域主権」だが、これは「東京目線」と矛盾する。東京の人が一方的に決めるのはおかしいし、事業を費用対効果だけでは評価できない。地域医療など非効率や赤字でもやらなければならないことはある。ここの「仕分け」こそ、重要である、その上での事業仕分けでなければならない。無駄は切った方がいいが、何が無駄かが難しいのだ。地域のことは地域が決めるようにすればいい。札幌のことは札幌が決める。

●連立政権の行方「鳩山さんはもっとメッセージを」
山口=鳩山さんはもっとメッセージを出して欲しい。国民はこの政権がしばらく続いて欲しいと思っている。国家戦略局に法的根拠ないので・・・・かなり菅さんの影薄い。「道新」の調査にもあるが、鳩山政権で「やるしかない」
若宮=支持率落ちたのは小沢さんの天皇陛下発言も大きい。鳩山さんは「俺が首相だ」といってほしい。普天間も影響している。

●献金問題「母親からのお金」
若宮=母親からのお金なので、これまでの「政治とお金」問題とはやや国民の受け止めも違っている。
山口=小沢問題は大きな問題にならない。「政治資金規正法」違反だけのこと。


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